novel『ロックマンエグゼ』vol.1短編N

□『Friends or Lovers』
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「でもな、まだイマイチ、分かんないんだよなぁ…」

炎山からの想いは、それはもう恥ずかしさで溶けてしまいそうなぐらい、ダイレクトに表現してくるから。
よく理解してる、つもり。

こんなんで、炎山の”好き”を受け止めてていいものか…

いや、良くない。
きっと。

それは、相手に失礼というものだ。

だから、早く知りたいんだけど…

誰かに相談するってのも、何だか気が引けて。
表面には出さない様に、悶々と一人で悩んでいた。

(こんなに苦しいのに、分からないなんて)

”好き”の二文字が、俺の心をがんじがらめに捕らえて、首元を締めつける。

こんなにも”好き”なのに。
何かが足らない…

決め手に欠ける後一押しがあれば、受け入れられるのに。


ハァ…


最近、板についてきた溜息モードな俺。

悩ましい年頃になったのかなぁ。
なんて、ちょっとアンニュイな気分。
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