novel『ロックマンエグゼ』vol.1短編N
□『Friends or Lovers』
3ページ/12ページ
「でもな、まだイマイチ、分かんないんだよなぁ…」
炎山からの想いは、それはもう恥ずかしさで溶けてしまいそうなぐらい、ダイレクトに表現してくるから。
よく理解してる、つもり。
こんなんで、炎山の”好き”を受け止めてていいものか…
いや、良くない。
きっと。
それは、相手に失礼というものだ。
だから、早く知りたいんだけど…
誰かに相談するってのも、何だか気が引けて。
表面には出さない様に、悶々と一人で悩んでいた。
(こんなに苦しいのに、分からないなんて)
”好き”の二文字が、俺の心をがんじがらめに捕らえて、首元を締めつける。
こんなにも”好き”なのに。
何かが足らない…
決め手に欠ける後一押しがあれば、受け入れられるのに。
ハァ…
最近、板についてきた溜息モードな俺。
悩ましい年頃になったのかなぁ。
なんて、ちょっとアンニュイな気分。
→
次へ
←
前へ
[
戻る
]
[
TOPへ
]
[
しおり
]
カスタマイズ
©フォレストページ