novel『ロックマンエグゼ』vol.1短編N
□『Flowlight』
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「どうしたんだ?この蛍?」
「学校で貰ったんだ!一人一匹」
「へー」
気のない返事を返しながら。
暗闇に慣れて来た視界で、俺は熱斗の顔を盗み見た。
恍惚とした瞳と、ウットリと悦に入った表情で。
仄かな光に見入っている。
その満足した様子に、フッと頬が緩む。
「電気、点けるぞ」
「うん」
一刻も早く、この幻想的な光が見たかったんじゃないだろうか。
そう合点がいって、俺も心が暖かくなるのを感じた。
俺は再びブルースに、今度は先程とは反対の指示を出す。
まるでデッキの巻き戻しみたいに、さっきとは逆の流れで、元に戻って行く。
眩しさに目を細めながら、俺は、改めてパソコンを起動させて。
仕事を再開させようと準備をしていた。
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