novel『ロックマンエグゼ』vol.2長編
□『追憶の中の君へ』-4
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「ライカ。お前も付き合え」
「俺は、シャーロに戻って任務が…」
タイミングよく、ライカのPETが呼び出し音を立てた。
『ライカ様。光博士より通信です』
「光博士から?」
サーチマンに回線を繋げるよう指示すると、画面に向かってニコニコ笑う光祐一郎の顔が現れた。
「ライカくん。事後承諾で申し訳ないが、3日程休日申請をしておいたから」
君もたまには休みを楽しみなさい、と言うなり通信は一方的に途絶えた。
「な?!ちょっ…光博士!?」
内容についていけず、ライカはワンテンポずれて反応を示した、が。
ついで、またけたたましい呼び出し音がして。
さらにテンポは鈍る一方で。
『ライカ様。マレンコフ総監から通信です』
「叔父上が?」
挨拶もそこそこに。
「ま、たまには休みなさい」
上官であり実の叔父から、ダメ押しの一言を浴びて。
こうも立て続けでは、さすがのライカも冷静では居られなかった。