novel『ロックマンエグゼ』vol.2長編
□『追憶の中の君へ』-4
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炎山は時間潰しに、
「どこか行きたい場所(ところ)はないか?」
と、聞いたら。
熱斗は少し躊躇いながら、
「…遊園地」
と、ボソリと呟いた。
「あ!また子供みたいって思ったな!!」
実際11歳は、充分子供の域なのだが…
と、思ったがライカは口に出さなかった。
余計な火種は回避するのが一番だ。
「いや、なぜ遊園地…?」
あまり遠くない場所にある事はある。
科学省からだと、車で片道20分といった距離だ。
規模的にも、施設自体もそう大きくはない、と思う。
炎山自身行った事はないのだが。
熱斗は、飲みかけのオレンジジュースを啜りながら、
「…昨日、帰る時に見えたから」
と、拗ねて答えた。
車の窓からチラリと見えたダケだけど。
なんか楽しそうだったからで。
深い意味はないのだ…
絶対バカにされると、次の言葉を用意していた熱斗だったが。