novel『ロックマンエグゼ』vol.1短編N

□『Flowlight』
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「炎山、蛍見た事ある?!」

けたたましい音を立てて、入って来て。
何を言うかと思えば。

「蛍?」

俺は、仕事の手を止めて聞き返した。

「そう!蛍!!」

執務机の反対側から、身を乗り出して熱斗は相槌を打った。

その剣幕たるやスゴイもので。
鼻息は荒く、瞳はいつになく大きく見開かれ、キラキラ輝いていた。

そう。
それは、まるで珍しいモノでも見た時の、犬の表情に似ている。

幻覚の尻尾が、ハタハタと大きく揺れているのが見える…気がするぞ。

…ぐらいに、目の前の熱斗は何かに憑り付かれた様に、返事をせがむ。
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