Main
□いつだって
1ページ/2ページ
いつだって、君は護ってくれる。
いつだって君は戦ってくれる。
そして、いつだって。
君が1番大切だから。
************
いつものように、夜中に虚に呼び出された黒崎君。
生憎、私の家が一番遠くて。
霊圧を頼りに向かった先には。
「遅かったな、井上。」
「黒崎君!!」
そこにはもう虚の姿はなく、彼の右腕に傷。
「間に合わなかったかぁ…ごめん、黒崎くん…」
「たいしたことねぇって。」
すぐに淡い色の盾を張る。
゛事象の拒絶゛
この力のせいで、黒崎くんを傷つけた、あの夏。
こんどこそ護るから、頼むから、いなくなるな、
と言う彼に。
私こそ、と頭を下げた。
護るときめて、でていったのに。結局護りきれなかった。
「ごめん。」
「だから、おまえのせいじゃないから。」
いつだって、そう。
私のせいじゃない。ううん、違うよ黒崎くん。
腕の傷は、もう跡形もない。
「サンキュウな。」
返事のかわりに、こくんと頷く。
わしわしと頭を撫でてくれた。
「帰ろうぜ。」
「…うん。」
先を歩く彼の背中に、そっと呟く。
「ありがとう、黒崎くん。」
いつだって、君は優しいから。
その優しさを、私は護るよ。
君が、私を護ってくれるように。
Fin
次は後書きという名のひとり反省会。