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□全ての本音
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「そうとなれば早速修行ですね!!」
「…は?」
パシッ。
リーの包帯を巻いた手が、テンテンの右手を掴んだ。
やけに力強く。
「これから組み手に付き合ってください!」
「えぇ?!もう夜だしガイ先生も休めって言ってなかった?」
揉めてる間にも二人とネジの間は広がって。
「…テンテン!」
パシッ。
「っきゃ…!?」
今度はネジがテンテンのもう片方の左手を掴んだ。
まるで対抗するかのように、その強さは彼女が危うく転ぶかと思う程。
端から見れば、女を奪い合う男二人、だろうか。
不思議な図だが、本人達は真剣で。
「ネ、ネジ…?」
あまりの握力の強さに、彼が怒ったと思って顔が引きつる。
「…本を」
「え?」
「借りると言ってなかったか?」
「あ、そういえば忍具の本…」
珍しくテンテンも興味を持つ本。
時間が出来たら借りに行く、と言っていた。
お互いに本を口実にして、一緒に居たいと思う本音は隠したまま。
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