乱世[短編]
□好きの意
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翌朝。
寝覚めが悪い。
寝付くのに時間を要してしまった。
やはり、この不安は晴れていない。
寧ろ、膨れ上がっているくらいだ。
何故?
何故だ?
何が不安を誘うのだ?
心を静め、無になり考えるのだ。
――――――…。
「元、親……」
思わず呟いた。
無になったはずの心から、浮かび上がってきたのが奴だった。
驚きが隠せない。
何故、奴が?
……わからない。
我は何故こんなにも掻き乱されているんだ?
…元親、一体貴様は何をした?
気が付くと、我は城から飛び出していた。