軍人篇
□編成-バランス良く
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「………」
眠い目を開いて体を起こす
見慣れない部屋に、一瞬戸惑った
「おはよう、ルクス」
フレイが声を掛けてくる
軍本部である事を思い出した
「ああ、おはよ。つーか、皆早起きだな」
「この時間なら普通だろ」
壁にある時計を見ると、普段起きる時間より少し早い
しかし、ルクス以外にとっては普通な時間らしい
「………」
「朝からどうしたんだよ、ゼラ」
珍しくボーッとして何かを考えているゼラに、ルクスは声を掛けた
「いや、家に連絡してないなと思って」
ゼラの言葉にルクスは、はっとした
自分たちの無事も、軍に入る事も、親に連絡していない
「そういえば、そうですね」
「じゃあ、電話借りようぜ」
フレイもヒスタも気付いたようだった
その時、ドアがノックされた
ルクスが返事すると、パトリックの部下のディンが入って来た
「…全員起きているようだな。パトリック大佐が呼んでいる。ついて来なさい」
ルクス達は大人しくディンについて行く
その途中でフレイは先程話していた事を思い出した
「あの、電話を貸して欲しいんですけど」
「それは大佐に頼んでくれ」
「…分かりました」
勝手に貸す事は出来ないのだろうか
ディンとの会話はそれだけで終わってしまった
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