□カレーを作ろう
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「あぁっ!コラガキッ!米は俺がとぐんだから触んなっ」
「うるさい!バカ薙は玉ねぎ切ってろ!玉ねぎ!」
「嫌だよ!玉ねぎって何か目に痛ぇもん!」
「……二人共、うるさい…」



京、K'、レオナの三人は狭いキッチンに集まって何やら騒いでいた。
庵が仕事から戻ってくるまでに、三人で夕飯を作ろうという話になったのが事の始まりだ。

簡単だからという理由で、メニューはカレーになった。


しかし料理が始まるや否や、京とK'の口喧嘩が当たり前のように始まり、レオナは耳を塞ぎたい思いだった。



「バカ薙!ちゃんと芋は洗えよ!手が汚れただろっ」
「知るか!芋はガキ担当だろ!」
「芋は東洋顔のお前にぴったりじゃねぇか!お前担当!」
「誰が芋だ!!それ言ったら庵だって東洋人なんだからな!お前こそ西洋風なんだから玉ねぎ切れよ!」
「八神は綺麗だからいいんだよッ!それに俺もレオナも出身不明だから西洋かどうかなんてわかんねぇだろ!バカ薙!」
「……少なくとも黒人と白人だから純粋な東洋だとは思わないけど…」
「ホレ見ろバーカ」
「…まぁ…予想だけれど」
「ホラ見ろ!バカ薙のバーカ!」
「………どうでもいいけれど、さっきから料理が進んでない」
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