華鬼(long) 漆黒の華
□過去の約束
2ページ/7ページ
婚礼の儀が終わり私と、私の『鬼』はその晩初めて手を握った
数日がたち
はじめて二人で出掛けた
数週間がたち
心が触れ合った
数か月がたち
互いの体の温かさを知った
私はそれで満たされていた
幸せだった
起きたらそこに『彼』がいた
それで
よかったのに
「私達、これからも一緒にいられる?」
「ああ、嫌がっても俺がついてまわる」
「…ふっ」
笑って、彼は私の頭を撫でた
その数日後
『妖』は私の世界から消えた
→
次へ
←
前へ
[
戻る
]
[
TOPへ
]
[
しおり
]
カスタマイズ
©フォレストページ