小説

□記憶を戻して
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「…今までのは…なんだったんだよ…」

とぼとぼと歩いていくと公園が見える。エレフは公園に入るとベンチに座る



「ふ…ぇ…」

我慢の限界だったんだろう…エレフは誰もいない夜の公園で泣き出した。


するとかさっと音を立てて誰かがやってくる
。だが今のエレフにはそんなものどうでも良かった。


「エレフ。風邪ひくよ?」

聞き覚えのある声…そう、声の主は最愛の…

「ミ…ミーシャ…」


顔を上げて名前を呟く。


「ほら…帰ろう?」

僕に向かって手を伸ばしてくれる。
僕はその手を…取った。



「うん…」




二人で公園をでて横に並んで歩き家路を辿る。
沈黙したまま歩くが沈黙を破ったのはミーシャだ。



「ねぇ…エレフ…元気だして…?」

「……うん……」


無理だ。ミーシャと同じくらい好きだった者が……こんな僕にずっと好きだと囁いてくれていた者があいつによって僕の記憶だけを忘れてしまったのだから…














「すまない…エレフ…必ず思い出す…その時まで…待っていてくれ…」









アメティストスはそう病室から星を見ながら言う




















次心の底から笑えるのは…最愛の彼が僕に対する記憶を取り戻した時…
……その時僕は…最愛の彼と彼女に…最高の笑顔を送るだろう…











END
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