DRRR!!

□バレバレだよ
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例え命を削られようと幸せなんじゃないですか?



そう森厳に話したことを一人で呟いた










新羅がまたうちに来て惚気を話す


セルティがね、セルティセルティって煩いのでちょっとした意地悪のつもりで、森厳と話したリャナンシーの話をしてやった


「まるで君とセルティのようじゃない?」

いつもの新羅いわくヘドがでる笑顔で言ってやる。


返答は思いがけないものだった。


「それを言うなら君と静雄だろう?」

臨也が渋面を作るとからかうように笑い続けてくる。

「君の愛情表現って歪んでるけど、結構わかりやすいよね。知ってる?愛の反対は憎しみじゃない、無関心だよ。」

「…それぐらい知ってる。かの聖母の台詞だろ。別に解釈なんてどうとも取れる。くだらない推論を言うな。」
新羅を睨めば、苦笑された

「自覚しているくせに。君は静雄に無関心でいられるのに我慢できないんだろ?いつも心に強く残っていたい。まるで好きな子虐める小学生だ。君は中二病より幼いね。まぁ作戦は今のところうまくいってるってとこかな?しかし自分の命を危険に晒してまで静雄君に構う君はとっくに取り付かれていると言っても過言でないだろ?」



「……………。」

反論しようと口を開くのを押し止め、口角を吊り上げる。多分何を言ってもお見通しってとこか。むしろ言えば言うだけ墓穴を掘りそうだ。

「まぁ、静雄君の愛情表現もまっすぐではないけど。」


面白そうにこちらの瞳を覗き込んで言ってくる。

…面白がっているのだろう。


「しかもあれは無意識だね。君のことしか考えてないってぐらい酷いのに!あいつの夢には大抵君がでるんだってよ?」


「…ははっ気持ち悪い。」

どうにか笑えた。いつもの笑顔でかはわからないが。

「嬉しいんじゃないの?君両想いなんて自覚なかっただろ?殺される前に告白でもすれば?あの単細胞はキスの一つでもすれば自覚するんじゃない?」


「全く、悪趣味だなぁ。新羅は。首なしのことでも大概だけど、友人らをそんな目で見るなんてさ。」


「ふぅん、あくまでも、認めないねぇ。…………ところで臨也、僕こないだ君の背中を治療したろ?覚えてる?」



さあっ と血の気が引いた

嫌な予感しかしない


「君に見えないようにマーキングするなんて、なかなかに独占欲が強いんだね、君の恋人は!」



…………つまりは最初からわかった上だったのか、この悪友


「くそっ。」



もはや誤魔化すのも面倒になって悪態をついた。


「ははっ、数少ない二人の友人がまさか付き合っているとはね!そういうのは友人としてちゃんと言ってほしいなぁ!ま、とりあえずおめでとうと言っておくよ!」


うなだれて見上げた新羅の顔は満面の笑みだった。

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