小話

□弥生の風
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あたしは幹野沙理。


偏差値がやけに低い公立中学校の一生徒だ。


一応、3年だから受験生な訳だけど、あたしには行きたい高校が無い。


将来の夢も無い。


夢なんて語ってる奴を見ると、あたしはイライラしてくる。


どうせ叶わないんだから豪語しない方がいい、って思う。


でも皆、不安だからだろうけど、夢ってモノを持ってる。




未来に対抗できる唯一の武器、それが将来の夢。


自分を確認できる唯一の主張、それが将来の夢。




だからあたしは、夢が嫌いだ。



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