お題部屋

□誰か夢だと言ってくれ
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=無視点=
 
 
「んん…んー?」


重い瞼を開いて、ゆっくりデミックスが目を覚ます。
目の前に広がる天井がハッキリ見えるまで視界を凝らし、くしゃくしゃと頭を掻いた。
すると、するどく走る頭痛に顔が歪む。


「いってー…昨日何かしたのか?俺…」


頭痛の正体をさぐる為に、昨日の記憶を思い出そうとする。
だが、歪むデミックスの眉間にしわがよった。
全く思い出せないのだ。
昨日の記憶といえば、いつもどおり任務に向かい任務を終了させて城に帰ってきて…その後の記憶が全く思い出せない。
必死に頭をフルに回転させても、やはり思い出せず、ため息が漏れる。

とりあえず、乱れている髪を整えようと、ベッドから身を起こした。そのまま鏡の前へ行こうと立ち上がろうとする。


「よっと……ぁん!?」


途端に、下半身に響く少し気持ちのいい覚えの無い感覚。
その感覚のせいでベッドから離れることが出来ず、その感覚の正体は何かと、後ろをゆっくり振り向く。


「…×××××××××!!!!!???」


声にならない衝撃が、デミックスの中を駆け抜ける。
後ろをゆっくり振り向くと、同じベッドの中ですやすやと寝息をたてて気持ちよさそうに熟睡している…シグバールの姿。
それだけでデミックスの衝撃は大きかった。
だが、それ以上に驚くことがあった。

シグバールのソレが、完全に自分の中に納まっているのだ。

感覚の正体を知ったデミックスが訳も分からず呆然と顔色を失っていく。
繋がっている下半身をかばいながら、デミックスが身の回りをよく見回した。
よく見れば、全身素っ裸の自分


「(どういうことだよ!?シグバールと同じベッドで寝てるし、その…繋がっちゃってるし!つーか何で俺裸なんだよ!?)」


頭の中が混乱しているデミックスとは反対に、気持ちよく寝息をたてるシグバールの眉が動いた。
ゆっくり瞼を開くシグバールが最初に目にしたのは、明らか混乱しているデミックスの顔。
混乱していてシグバールの起床に気付かないデミックスを見ながら、何をそんなにあわてているのかと考えながら、妙に生暖かい感覚を感じて、下半身に目をやってみる。
見事に全てデミックスの中に納まっている自分のソレ。
よく見れば全身裸だ

途端に昨日のことを思い出して、あぁそういえばと大して驚くこともなくまだ混乱しているデミックスを静かに眺める。


「何でこんな事になってんだよ!?訳分かんねーし頭いてーし何なんだよ……ってひぎゃぁあああ!!!」


ぐるぐると回っていた視界を上げればばっちり目を開いているシグバールの姿。
驚きから声をあげるデミックスの反応に若干笑みを浮かべてくっくと笑う。
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