小説Z
□repaint
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二月十四日は、俺にとってはあまりいい思い出がない日だ。この日になればどうしても母親を思い出してしまう。
「アスラン!」
「シンにルナマリアか。メイリンも」
連絡も無しに突然訪ねて来られたので、驚きは隠せない。
「はい、これ。」
「え……」
渡されたのは可愛くラッピングされた箱。
「今日バレンタインでしょ?きっとたくさんもらってるでしょうけど、私達から。」
「ほとんど私が作ったんですけどね。良かったら受け取ってください。」
シン達だってアスランの事情を理解してない訳ではない。励ます意味もあってチョコを渡したかった。
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