甘味

□一話
1ページ/15ページ


ヘリオポリスにて


中立国オーブの宇宙コロニーのカレッジの教授の研究室に彼女は居た。

ヘリオポリスの学生であり、彼女の幼馴染みで親友のキラ・ヤマトは、カトー教授からの頼みに悪戦苦闘していた。


「キラ!」

「トール、ミリィ!」

友人のトールとミリアリアがキラに声をかける。

「あれ、リディアは?ミリィ達と一緒にいなかったの?」

「私たちは、キラと一緒かと思ってたよ。ねぇ、トール。」

「あぁ。二人ともいつも一緒だしな!」

キラはトールに肩をガシッと掴まれた。


「ちょ、トール!?」

「お前はいつもリディアリディア言ってるもんなー!」

「トール!!」

「ほら、トール!キラがリディア大好きなんて私たちは知ってるじゃない!」

「ミリィ!?」

顔を真っ赤にして慌てふためくキラ。
キラはコーディネイターで確かに凄いけど、こういう部分はとても身近に感じられて、ミリアリアとトールは笑みを浮かべる。


「ていうか、二人はゼミの方に向かわなくて良いの?」

まだ顔の赤いキラが二人に尋ねた。

「あぁ、そうだ忘れてた。教授が研究室に来いってさ。リディアもって言ってたから二人を探しに来たんだ。」

「リディアどこだろうね?」

「先に行こう。途中で会えるかも。」

キラがそう言うと、三人は研究室に向かい始めた。
次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ