影の揺れる

□繰り返す
1ページ/4ページ

後を振りむけば
真っ暗な景色と、薄っすらと漂う雲

街灯もない真っ暗な道

自動車の類さえ走らない田舎道

対向車も居ない細い歩道

何かに呼ばれた気がした
何かに掴まれたような気がした。

そんな気がして足を止めた
なのに振り返っても何も居ない。



『誰モ居ナイ』



ふと聞こえた声
聞き覚えがあるような、無いような声
自分の周りを見渡す。



『真ッ暗デ怖イ、怖イ』



走った、
分からなくて走った、
怖くて走った、
走りたくて走った、
走りたくないのに走った、

走るしかなかった。



『怖イ、恐イ、恐イ?怖イ?』



怖い?



“分からないッ!!”



何が怖い?



“知らないッ!!”



私が怖い?














「全部、だよ」


















「全部が、怖いんだ」





















『何怖れる必要がある?』












「全てだ!!」




















生きてる心地のしない日常も
















成果のない自分の実力も

















一つひとつの言葉も
















弱くなっていく自分も















「アンタですら、怖く感じる」



















そんな君にお似合いなのは













“地下室だよ”
















,
次へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ