BASARA小太郎連載
□第4話・言葉ばかりの
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あの子、もとい風魔小太郎を抱えて忍の里の入り口近くにきた。
「(さて)」
さっさと針を投げて終わらせる。
近くに潜んでいる気配まで全て消して、終了。
折角自由になったのだから何処からも追われたくは無い。
「(震えている)」
抱えた小太郎を見る。
死体を凝視したままかたかた震えている。
本人はよく毒で死にかけていた癖に、いきなりの人死にには馴れていなかったようだ。
「済まない」
言葉ばかりの謝罪を投げ掛ける。
これから馴れて貰わなくちゃならない。
殺して幾らの世界で生きていくのだから。
「叫ばなかったな」
頭を撫でてやる。
声が有って、叫んでいたら殺していた。
私は自由に楽に生きたい。