落乱小説
□わさび
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それから何皿か食べたあと、きり丸はふと思いついたように半助の顔を見て言った
「そうだ、俺の分のわさびを先生に食べてもらったら結果オーライじゃないすか!」
「えええ!?」
「すみません!まぐろ二つください!一つはサビ抜きで、そのぶんのわさびもう一つにつけといてもらっていいんで!」
「ちょっと待てきり丸!」
半助の制止も間に合わず、板前ははいよ、と二つの鮪の寿司を渡してきた
「ほら、先生食べましょ」
「あ…ああ」
「う〜もうお腹いっぱい!美味しかったっすね!」
「ああ…そうだな」
いまだに鼻や口の中がつんつんと痛む
寿司を味わうどころではなかった
「また来ましょうね!」
「え!?…ああ…」
まぁこの笑顔が見れればいいか
あとがき
相棒のあけち氏との会話から生まれた産物
わさびはどうも好きになれませぬ
にしても私の書く小説はオチが弱い気がしてならない…