落乱小説
□黒猫
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「きり丸大丈夫ー?」
「おー…大丈夫…」
一本の木の上に、なぜかきり丸がいた
その腕の中には一匹の子猫
「だから先生呼んで来ようって言ったのに…」
「うー…」
乱太郎と2人で歩いていると、木の上からなにかの鳴き声がした
見てみると子猫が降りれなくなっている
乱太郎は先生を呼んで助けてもらおうと言ったのだが、きり丸は自分で行くと言い出したのだ
「土井先生呼んでくるからそこで待ってて」
「わかったぁ…」
降りられると思ったんだ
木登りの訓練もしてたし
けど…子猫を抱いて片手で降りるのはなかなか難しいのだ
しかも子猫はなかなか大人しくしてくれない
いつこの腕から飛び出すかわからない
「少しは大人しくしろって…」
もがく子猫をなかば押さえつけるように腕にしまう
すると子猫は爪をたて、ひっかき始めた