another story

□at night,
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陸斗side





しんとした夜中。




隣のベッドから苦しげな声が漏れてくるのは、最近日常になりつつある


そして、それを聞いて俺が目を覚ますのもまた同じようにいつもの事で。




「祐希、」




ベッドの中で丸くなり、肩を震わせる祐希をそっと起き上がらせる




「ケホッ、はぁ……っ」




ぜーぜー、ひゅーひゅー。と聞いているだけでも苦しいそれに、毎夜胸が痛くなる



俺に寄りかからせて、俺のスウェットをギュッと握る祐希に薬をやり背中を擦った




「大丈夫です、大丈夫……」




落ち着いた祐希に、寝る前に準備しておいたペットボトルの水を飲ませると疲れたのか、ごめんねとだけ呟いて俺の腕の中で寝息を立て始めた




「っしょっと……」




そっと祐希をベッドの中に入れ布団を掛けて頭を撫でた




最近、祐希の調子が良くない


と言ってもそれは夜中だけの話で、日中は普段通り穏やかに過ごしている


先生によると気圧の変化のせいらしく、それに加え夜になると気温も下がるというのもあってのことだとか。





時計を見ると、4時手前



明日も朝から仕事だ。




「っ……、」




ツキン、ツキン




目が覚めると同時に始まる頭痛

ここ数日止むことのないそれに、俺は知らない振りをする事しかできなくて






「おやすみ」




最後に再び静まった部屋にそう呟いて、ベッドへと戻った




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