小説(長編)

□第5章 2番隊副隊長
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次の日。燦々と輝く太陽の元、天音の魔法取得に向けての修行は始まった。今日は初めての魔法の師匠との顔合わせの日。……なのだが……。


「……初めまして。今日から3日間、貴方の魔法指導をすることになりました、ナギサ・ジュリアーノです。よろしくお願いします」


――目の前にいるのはニコニコと笑って元気に挨拶をしてきた私の師匠……。……年齢? 一応聞いてみよっか……。


「年ですか? ボクは11歳です」


――ニッコリと人懐っこい笑顔で言われました……。


そう、天音の師匠は11歳の小さな女の子だった。和装の服に包まれた白い肌に華奢な体。肩に掛かる黒炭のような艶やかな髪に琥珀の瞳。
一言で言うなら非常に愛らしい少女が天音の師匠だった。

しかし、どこからどう見てもこの華奢な少女、ナギサが魔法を自在に操れそうな人物だとは思えない。
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