小説(長編)
□第4章 魔法講座
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「えぇ。でも、正式には誰も精霊を見たことがないみたいよ?」
「え? じゃあ何で……」
精霊が存在しているのかわかるのだろうか。そんな疑問だった。
ソプラは口元をに笑みを浮かべてこう答えた。
「偶にね。見える人がいるみたいよ? 精霊に憑かれた人とか、精霊に認められた人には特にね」
天音は変にその言葉に納得してしまった。それを見てソプラは先程の説明をすることにした。
「『一般魔法』はオールマイティーに使える魔法よ。例えば……」
そう言ってソプラは手を目の前に出した。
すると、その手のひらに光が収縮するように集まり始め、それは細長く形を形成していく……。
「……綺麗……」
光は次第に治まり、光が消えた後には手のひらに銀色に光る細い長剣が現れた。
長剣にはシンプル且つ綺麗な装飾が施されており、ソプラによく似合う剣だと天音は思った。
「これも一般魔法の一部よ」
「凄い……」
「ま、これは基礎中の基礎だけどな」