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□sweet or bitter (ヘタリア・独露)
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“今日はドイツ君が訪ねてくる日だ”
そう思いながらロシアは部屋から空を眺めた。いつも気温の寒いこの場所も今日はいつもより暖かい気がする。
気持ちが昂っているせいだろうか。空も晴れている。自分と同じように彼が来るのを喜ぶかのように此処も暖かい気分になっているのだろうか。
そんな事を思いながらロシアはベルの音に気付く。
“ドイツ君が来た”
そう確信してロシアはいつもより来客が来たことを嬉しく思いながらドアを開けにいった。
開けるとそこには思った通り、ドイツが手土産らしき物を持って立っていた。少しぎこちなさそうに立っていてロシアは少し笑いがこみ上げてきた。彼が此処を訪ねてくるのは今日が初めてなのだ。
「ようこそ、ドイツ君。さぁ、入って」
ドアを大きく開けドイツの身体を促すように言うとドイツは中へ入った。自室へと向かう道、緊張しているのか、すごくおかしなロボットのような歩き方で進んでいた。それがおかしくて思わず声に出して笑ってしまった。
「あはははっ!!!」
「な、何がおかしいっ!?」
ドイツは赤面でロシアに言った。
「う、ううん、なんでもないよっ。あ、はい。入ってね」
ロシアは笑いを抑えてドイツを自室へと迎え入れた。ドイツはまだ気にしているようで怒った表情で中へと入った。