PROSE ]

□死
1ページ/1ページ


聞くのも、思うのも、見るのも、今じゃ簡単すぎて妙に気持ち悪い

死 という事

難しいはずなのに

怖いだとか様々な感情が渦巻いて

だけど願う事もある

どうしてこんなにも心が乱されるのだろう

誰が死んだ、とか

誰が死にたい、とか

犇めく情報に心臓が悲鳴を上げている

メディアに取り沙汰される事件、事故

人が死ぬのは当たり前だけど、こんなにも当たり前になっていいのだろうか

死のうと思えば死ねる

殺そうと思えば殺せる

そんな時代

延命しても死んでいるようなものだと言う人も入れば

死ねる事こそ生きる事だと言う人も居る

矛盾だらけのこの世

矛盾だらけの自分

矛盾だらけの誰か

矛盾だらけの何か

締め付けられて

痛い

そして苦しい

何が起こるか分からない現代で

何を失うか、誰を失うか

自分は何処に居られるのか

目隠しをしても

手探りでも

手を縛られていても

這ってでも

足を括られていても

転がっても

今は生きるしかない

そう思っている

目標も

小さいかもしれない夢も

叶えたい

頑張ろう

そう思うのは痛いけれど

やるしかない

追い詰めて

追い込めて

自分を

無理矢理にでも

痛みに耐えて

苦しみさえ糧にしないと

俺はいつまでも成長出来ないまま

子供の精神力で

大人ぶってしまうから

本当に

心から

身体も全て

今よりもっと、もっと

死を解り、生きる事も解りたい

ふと考える事が

一日を潰す

それでも必要だと

性格故に

自分から望んで

同じように

違うように

思案していくしか術はない
 

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ