蒼煌水晶
□籠ノ鳥 鳥ノ籠
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心だけじゃなく
躰の自由も奪った
首には首輪
足には足枷
手には手錠
無数の鎖が躰を縛って身動き出来ない。
暗い暗い
光のない部屋
光は項羽だけ。
視界は項羽しか映せない。
項羽が誰かを殺す度。
項羽が誰かの血を運ぶ度。
項羽がオレ以外に笑いかける度に…
その度に
歪んだ歯車が
オレを深い闇に連れて行く
籠に入れられて
誰にも見られないで
項羽の事しか考えられない。
狂っていると言われても構わない。
それは事実なのだから…
項羽を愛してしまった瞬間に全てが狂い始めたから。
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