叶様



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―――…もし、彼と再開したら出会い頭に殴って、なんて無茶をしたんだと怒鳴るつもりだった。


けれど、今にも崩れ落ちそうに震える足で立つ君を見て、

不安げに揺れる瞳を見て、


白くなるまで噛んだ唇を見て、僕は言った。


「おいで、優人」

殴る予定だった僕の手のひらが触れたのは、震える彼の頭だった。
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