長い話

□君の世界 番外編 
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現世に疎いジョットに、今流行っていると言っては間違った言葉を吹き込むリボーン。

最近この世界に往来し始めたという少年、雲雀恭弥にも初対面でお茶しなーい?とか馬鹿丸出しの挨拶をしたらしい。

勿論大笑いした。

笑いすぎて怒り出したジョットに危うく精神体を引き裂かれそうになったが。

今回も懲りずに流行語(古い)を教えてやったら目論見通り使ってくれたらしい。


ニヤニヤする顔でジョットを見ていたら、それに気づいたのかまた騙したな、と睨んできた。

「何度も騙されるのが悪い」



ジョット相手に悪さを考え付くのはリボーン位の者だろう。
他の奴は彼を前にすると敬うか、一目置く態度を取る。
だが最近ではリボーンの他に雲雀恭弥少年が加わってジョットを蔑ろにする。
彼はジョットの強さを目の当たりにしているが尊敬や崇拝をするでもなく、寧ろそれを超えようと挑戦的な目をする。

強い者が純粋に好きなのだろう。
好戦的な性格と自分に対して敷居を作らない雲雀に、リボーンを会わせたらもしかして気が合うのではないかとジョットは思った。


「次に騙そうとしたらお前の愛人全部こっちに誘うからな」

「おいおい物騒な事言うな。いくら俺が此処に来られるからといっても愛人達は一般人だ。そんなことしてみろ、魂"奴等"に捕られちまうだろーが」

機嫌悪く言ったジョットに苦虫を潰したかのように顔を顰めるリボーン。

からかい過ぎたようだ。

ふん、とそっぽを向くジョットにこいつなんで"影"にならないんだ?と疑問に思った。


「それは一重に私がお茶目さんな人格だからだろう」

「いや、きーてねぇし。てか俺の心読むな」

「ふふん。何時もと逆に読まれている気分を味わえ」
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