長い話
□騒ぎの後で
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散々騒いでようやっと元の小さな花々が広がる庭に修復されたのは現世時間でいうと夕方頃の事だった。
「ん?」
満足げに庭を見ていたジョットは、自分の足元に何かが落ちていることに気が付いた。
一つころりと転がった果物。
一度ジョットが消し飛ばしたジャングル(製作者骸)の中に生えていた物で、それだけが残って落ちて残っていた。
骸が創ったそれは、適度に熟れていて丁度食べごろだった。
「・・・・・・デザートにでも食べるか」
ひょい、と片手に房を掴み持ったジョットは無意識に骸をイメージしていたのかもしれない。