君は100まで僕は99まで
□彼の都合、彼女の都合
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恭弥が トンファーを振り下ろした途端、携帯が鳴った。いつもの並盛中校歌ではなく、今、流行っている着メロだった。恭弥は攻撃をした隙に、すばやく携帯を取った。
「凪、何だ?」
恭弥は着メロですぐに相手が分かった。つい最近、凪が勝手に自分用の着メロを変えたのだ。
『ワンピースとツーピースどっちがいい?』
「はあ?」
恭弥は驚いた。凪は恭弥が何故、出掛けたのか知っているはずだ。そして、今何をしているかも見当がついているはずだった。
『あら。忙しかった?』
凪はこちらの状況など、お構いなしの様子だった。
「少しね。で、ワンピースとツーピースの話だったか?」
そう言っているうちに、恭弥は草食動物を一人噛み殺した。風紀を乱す者達への粛清は重要な仕事だが、恭弥の実力からして大変な仕事ではなかった。
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