君は100まで僕は99まで
□冬雨
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休日、少し早く起きて、骸は2人分のトーストとコーヒーだけという、簡単な朝食を作った。
外は曇天。今にも雨が落ちてきそうな天気。
しかも、風が強い。早く行動を起こさないと、雨に降られそうだった。
骸は急いで、再びベッドルームに入り、相方を起こす事にした。
「起きろ、恭弥。」
骸が布団を、恭弥から引き離そうと、引っ張った。しかし、すぐに布団は引っ張り戻された。
「寒いから、ヤダ。」
恭弥は布団を被ったまま、出てこない。
「じゃあ、裸のまま寝るなよ。」
「服着るの、めんどくさい。」
恭弥は相変わらず、布団の中で、出てくる気配は無い。
「早くしろよ!雨が降るじゃないか。」
骸が怒ると、恭弥が不機嫌そうに顔を出した。
「部屋が温もったら。」
そう言うと、再び布団の中に入った。
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