君は100まで僕は99まで

□クリスマスの夜に
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クリスマスの夜の食卓に、ケーキが2つと空の皿が一つ。

対面して座る、千種と犬。そして、犬の足元にすがっている子供一人。

この子供の親である、雲雀と骸は出かけ、2人は子守を押し付けられたのだ。

「いぬ。」

その子供が言った。

「いぬ、じゃないのら!けん!何度、言ったらわかるのら〜。」

犬がため息をついた。

「あきらめろ。雲雀に「いぬ」の名で刷り込まれている。」

千種が冷静に言った。

「いぬ。」

子供が身体を這い上がってくる。狙いは食卓にある、犬の分のケーキだ。自分の分はすでにたいらげ、犬の分を狙っているのだ。

「お前、さっき食ったりょ?」

犬が言うと子供は頭をかしげた。そして、背を向け、犬のケーキの皿を引き寄せた。

「こら!駄目ら!」

犬が子供の手から皿を引っ張った。


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