その他

□かさね、無謀な一日
前半
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「一緒に……食べ、ないの…?、……」


うるうるで今でも泣いてしまいそうな顔で見られていた。さっきまでの笑顔が嘘のように消えている。


「え、っと……ご飯………私の分もあげますから、ね?」

「…っ俺と、…ひっく…食べ「食べたいです!!えぇ凄く!!!」……本、当に?」

「本当です。だから、泣かないで下さい……〜」

「じゃ、行こ〜♪♪」



………あぁ。


気まずい中に引き込まれて私は、結局犬千代さんの隣でご飯を頂く事になった。犬千代さんのお陰でご飯と煮魚、味噌汁。
まぁ、犬千代さんよりは豪勢ではないが(犬千代さんのは私の三倍くらい盛られている)、これだけでもお腹いっぱいになりそうだ。
手を合わせて
「頂きます」と言っている横で犬千代さんは早くもご飯三杯目に突入。これだけ食べても良く太らないなぁと関心してしまう程食べる早さが凄かった。
それで喉に詰まらせてしまった犬千代さんの背を叩いてあげたり、ご飯を食べた後に会話をして凄く楽しかった。



「犬千代さんのも下げますね」

「有り難う〜」


満腹な犬千代さんは椅子にゴロンと転がって本当に犬みたいだ。食器を台所に持っていくと、ちょっと近寄りがたい。としていながらも、近づいて来た。


「お皿そこに置いてても良いわよ」

「ううん。自分が食べたお皿だし、何よりもお昼過ぎてるのに私の分まで出してくれて凄く嬉しかったし」

「それはアンタが前田さまと一緒に来たから」

「まぁ。そこは甘えちゃったけどね……。でも美味しかった。うん。一生懸命作ってるんだもんね、ここの皆が食堂行ったら笑顔になるのが頷けるよ」
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