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□『友達以上○○未満』
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「あ、キスマーク」



最初に見つけられたのは八だった



「なんだよ雷蔵、彼女出来たんなら紹介してくれよー」


「ははは…」



僕の首にあるキスマーク
これをつけたのが彼女ならどれだけよかったか…





『友達以上○○未満』





「あッ…三郎やめッ…!」



チュッ。と三郎が僕の体に赤い花をつけていく



「今日、八に見られたから?」

「!…こんなことしたらいつか僕たちの関係がみんなにばれちゃ」


「私としてはバレたいところなんだけど?」



僕の主張を遮って、三郎は自分達の関係をバラしたいと言った



親友以上のこの関係を



「嫌…ッ!」



ぐい。と三郎を押すと
三郎は悲しいのか怒っているのか分からない複雑な顔をして


「そんなに八に見られたのが嫌だったのかよ。」


「違う!そういうことじゃなくて…。最近の三郎おかしいよ!」



前の三郎は、僕と体を合わせる時は大切な物を扱ってるように優しく暖かかった。


それなのに最近の三郎は、何かに焦ってるように思えた。



「どうしたの三郎?」


「…雷蔵は。私より…八が好きか?」

















「……はい?」


「隠しても無駄だそ!私は雷蔵と八がキスしている所を…!」


僕と八が…キス?



「えーっと、それはいつ頃?」

「…3日前………」



3日前?たしかその日は、八に…



「…ぶふっ」


「ら、雷蔵?」


「あっはははははは!」


「えーっと雷蔵くん?」



ヒーヒー言いながら笑う雷蔵に、今まで怒っていた鉢屋も流石に困った。


「ぶふっ…多分それ…僕の目にゴミが入ったから取ってもらった時じゃ…ッ」


それを言うと鉢屋は、顔を赤くして


「なんだよそれ!」



……………

(恥ずかしいー私もの凄く勘違い野郎じゃないか…)


(でもそれって僕のことを思ってのことでしょ?ちょっとやりすぎだけど)


(反省してます…)


(僕の大切な人は三郎だけだよ?)


(雷蔵…好き!)

二人の愛は永遠に!




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