嘆きと祈りの詩
□リトルプリンス
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翌朝…。
夜通しの依頼で僕たち4人は、くたくたでアジトに戻った。
V「なんだこりゃ!」
Re「どうしたの、ヴァシュ…キャアアアァッ!」
Z「まさか、お前が、下着泥棒だったのか!」
V「違う!断じて、違う!って、そんなことは、一晩一緒にいたお前等が一番よく知ってんだろうが!」
「兄さん!僕たちの下着がありません!」
Re「もしかして、私のも…見て来る!」
それを聞いたリーンベルさんは、自分の部屋に駆け込んだ。
Re「あぁっ!私のも盗まれてる!」
V「だが、俺の下着は無事だ。貴重品も金も手つかずだし、どうやら、お前等の下着だけが狙いだったみたいだな…。」
Z「頭に女物の下着被って言うヤツのセリフじゃねぇよ…。」
・
カーディナルペーター邸宅前…。
Z「なんで、いつも集まるのがここなわけ?」
P「さぁ。唯世君も今日は、いつも以上に燃えてましゅね。」
Z「自分の下着盗られて、なんとしてもこの騒動の決着を着けたいんだって…。」
P「なるほど。でも、実は、僕のも盗られているんでしゅよね。」
Z「はぁっ!なんで、そんなに落ち着き払ってんだよ!?」
P「僕のところには、パトラッシーがいたし、お金や貴金属は手つかずだったから、それで新しい下着を買ったんでしゅよ。」
Z「なるほどな。まあ、ヴァシュロンから、下着代貰ったし…。おーい、唯世!」
「はい?」
Z「下着泥棒捜す前に、下着買いに行こうぜ?!ランジェリーショップに行くぞ。」
「行きます!」
キセキ『素直だ。』
ランジェリーショップの男性下着売り場。
Z「唯世、これなんて、どうだ?」
P「いや、唯世君にはこっちでしゅよ!」
キセキ『どちらも唯世に相応しくない!こっちだろう!』
「僕のは、いいですから、自分のを選んで下さい…(汗)」
・
ランジェリーショップで下着を買い揃えた僕たちは、一度アジトに戻って聞き込みを再開することにした。
Z「…あっ、なぁ、唯世!」
「どうかしたんですか?」
Z「お前、この間3階層に行った時のこと覚えてるか?」
「3階層に…?エロイーゼさんの件ですか?…あっ!」
―Re『見た感じ、整理整頓されてて、空き巣に遭ったとは思えないけどね?』
V『それが、こいつの最大の特徴だ。こんなだけ片づいてるとまさか、自分ちが空き巣に遭ったなんざ思わねぇよなぁ。』
―「そういえば…なんで、こんな重要なことを忘れてたんだろう!」
僕は、携帯電話で、ヴァシュロンさんに電話をした。
V『…はい。』
「ヴァシュロンさん、今、大丈夫ですか?」
V『おう、こっちは今終わったところだが、何かわかったか?』
「この間のエロイーゼさんの件を覚えていますか?」
V『エロイーゼ…あの、ノーパン、ノーブラの貴婦じ…ぶっ!』
・
「…そうです。あの時の状況がどうなっていたか覚えていますか?」
V『ぐっ…あの時の状況…?確か、部屋は綺麗に整頓されてあったが…?』
「今朝の僕たちのアジトの状況はどうなっていました?」
V『俺たちのアジトは…リビングが下着の海になってたな。』
Re『もしかして、唯世たち、何かわかったの?』
「えぇ、実は…」
P「あ〜っ!これ、僕のパンツでしゅ!」