BOOK
□2・14
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ぎゃ――!!目が笑ってません蛮ちゃん…!!恐いですっ!!
しかも何気にコッチに寄ってきてませんか?スネークバイトォッ!ってしちゃうのですか?
只今オレたちはスバルの中。逃げ場の確保は難しそうなのです…!!
「優しくねーってか?俺様は。」
「そ、そ、そんなことは〜…!ないような〜あるような〜…」
「銀次ぃ…」
「は、はいぃっ!?」
「俺様とお前の、男の格の違いってヤツを…オシエてやる!!」
「え…?」
蛮ちゃんはそうオレに凄むと、すごい速さで運転席へと座り直し、スバルを急発進させた。
×××××××××××××
あれから、どこかの原っぱとか、廃虚とかに連れていかれて、決闘かとオレは怯えて助手席で大人しくしていたのですが…
気付いたら何故か、目に眩しい色と電灯で装飾された、いわゆるラブホテルの駐車場にオレたちは入ってきていました…。
「あの、蛮ちゃん…?ここは…。」
「格の違いを教えてやるっつったろ?」
「格の、違いって…。バトルじゃなくて…?」
「は?まぁバトルと言えばバトルか…?体力使うしな。」
「えッ!?…あの、蛮ちゃんっ!」
「男の格の違い、ベットの上でた〜っぷりオシエてやるよ。来い!」
「い、いやだ〜〜〜っ!!」
抵抗むなしくオレは、
何だか背筋が寒くなるような妖しい笑みをした蛮ちゃんに引きずられ、部屋に入れられたかと思うと、あっという間に大きなベットの上で組み敷かれていた。
「俺には優しさが足りないっつったな?お前。」
「う…。でもやっぱり、い、今だって無理矢理こんなことして優しくないじゃん!」
体勢は負けてるけど、このまま流されて堪るかとオレは言葉で抵抗を試みる。
「じゃ、優しくしてやるよ。」
蛮ちゃんはそういうと、オレを押さえている手の力を少し緩め、唇にそっとキスをしてきた。
そのキスが本当に優しくて、驚いたのか嬉しかったのか分からないけど、オレは自分が赤くなってしまうのが分かった。
蛮ちゃんはそんな俺の様子を見て、してやったり、って顔をして、ほっぺや耳、おでこにも同じキスを繰り返す。
「や、やめてよっ…!オレ格の違いとか、分からなくていいもんっ…!」
思わずキスやその先を許してしまいそうになった自分に慌ててオレは抵抗する。
「………。」
あ…れ?