天上界生活模様
□リアルすぎると一瞬どっちが現実か分からなくなるよね
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「今日のは終了〜!」
瑠璃宮の一室から嬉しそうな声があがる。
イゼルは握っていたペンを置いて立ち上がり執務室から飛び出した。仕事をすべて終えていたので死の精霊は誰もイゼルをひき止めなかった。
「どうしようかなぁ〜」
とりあえず庭に出てイゼルは呟いた。
周りを見渡すと硝子で出来た建物が見えた。
その建物の中にはたくさんの花が咲き乱れている。
「あれ?あんなのあったっけ?」
イゼルは不思議そうに首をかしげた。
しかし好奇心には勝てずに中に入ってみた。
中は少し蒸し暑く、時空を繋げているのか太陽の光が差し込んでいる。
「わぁ!綺麗!」
イゼルは叫ぶ。
中に入ると外にいたときよりもずっとずっと花が綺麗に見えたのだ。
「フロリアンヌの花畑みたい!」
一本の花を手折りイゼルはご機嫌だ。