トレイン…私はもう、一緒にいられない。堪えられないよ…
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
「でも!俺はッ!」

「…いいよ」

私はまた笑顔をトレインに向けた

「トレインの気持ちはわかったから」

「え?」

「トレインが考えてる程私は傷付いてない。ちょっと初恋に失敗しただけだから、また次の恋を探せばいい」

「姫っち?」

「さてと、もうこの話は終わり。早く帰らなきゃスヴェンが心配するだろうし、帰ろう」

私はそう言ってさりげなくトレインの横を通り過ぎようとした。…が
 
 
 
 
ガシッ
 
 
 
 
凄い力で腕を掴まれた。振り切れないくらいに強く

「待て!話しはまだ終ってない!」

イヤだ、もう聞きたくない。これ以上聞いたら私自身おかしくなってしまいそう

私は腕を引っ張り抵抗の意思を見せる。

「あ、後で…ね、まずは帰ろ…」

「ダメだッ!!!」

ビクッッ!

いきなり怒鳴られ体が反射的に反応する。引っ張っていた腕の力も一気に抜けた

「今じゃなきゃダメなんだ。頼む…聞いてくれ」

逃げられない、観念するしかない、そう思った…

だがそれと同時に私の中で苦しみと悲しみ、サヤさんへの嫉妬がどんどん膨らんでいった

今まで貯めて分の上乗せをするかのように…

そしてついに私の胸の中で…
 
 
 
 
感情が爆発した
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
「ゃ…いや…いやっ!」

「ッ!?」

「イヤァァァッ!」

「ま、姫っちッ!?」

「もうヤダッ!離してよッ!なんで!なんでそんな事言うの!もう私のキモチなんてわかってるじゃない!私がいくら頑張ってもサヤさんには勝てないって事分かってるじゃない!こんな私に何がさせたいの!こんな私に一体どうしろっていうのよ!」

「だから俺の話しをッ!」

「もう私を放っておいてよ!これ以上私に関わらないでよ!うっ…!もう、いや!…いやだぁ……!」



「俺は…」

「離してぇ!」

「俺はッ!」

「お願いだから離してよぉぉ!!」

「『姫っち』が好きなんだッ!」

その言葉を聞いた瞬間に私の体は動けない状態になっていた。私の背中にトレインの腕が、私の顔の前にトレインの胸がある。
強く腕を引っ張られ呆気なく抱かれた私の体…

しかしそんな状態でも私はトレインから逃れようと必死に抵抗をし続けた

「ううっ…!離してよ…」

「絶対に離すものか!」

「どうしてなの…?私はサヤさんを消そうとしたんだよ。なのになんで好きって言うの?意味がわからないよ…」

「確かに今の俺はお前にサヤの面影を感じている…」

「だったら…」

「しかし、だからこそ俺はお前の事が好きなんだ…
今はまだ『サヤ』として見ているかも知れないけど…いつかは『姫っち』として俺はお前を見てみせる」

そんな…

そんな何年かかるか分からない話なんて信じられるハズがない…

でも彼を押し退けようとしていた私の腕は、いつの間にか彼を引っ張り、私の体は彼の温もりを求めていた

「そんなの…ずるい…」

「すまねぇ、でもこれが今の俺にできる唯一の方法だから…だから、俺の側に居てくれ」

トレインの言葉に体中が熱くなる…
 
 
 
 
「私、サヤさんを消そうとしてたんだよ…?」

「気にしてないよ」

「料理とかあまり得意じゃないよ…?」

「構わない」

「体もリンスとかと比べたらまだ子供だし…」

「今からだって…」

「今までみたいに素っ気ない態度をとるかもしれないよ…!?」

「それが姫っちらしいよ」
 
 
 
 
…………
 
 
 
 
「こんな…私でもトレインと一緒に…いてもいいの…?」

「ああ…」

「こんな私でも…好きで…いてくれる…の…?」

「ああ!」

「…わた…し…」

「ずっと…一緒だ!」
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
ずっと一緒…トレインとずっと……
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
      ず
      っ
      と
      ・
      ・
      ・
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
「うっ…うあぁ…ううぁ!うわぁああぁぁぁ!!」

私は泣いた。これまでにないほどに…

まるで赤子のように声をあげて…

トレインの腕の中で…
 
 
 
 
 
 
 
 
 
だけど、ギュッと抱きしめてくれるその腕は…

大きくて、暖かくて、優しくて…とっても安らぐ

私は愛されている。その事実だけで私の心の闇は嘘みたいに晴れ上がっていく

私が今までしてきた事が許される訳じゃない

私の想いが全て伝わった訳でもない

まだ私をサヤさんの代わりとして見るとも言われた

それでも…、彼と一緒に居られる。彼の隣を歩いてゆける

それだけで十分…

私はそれだけで…
 
 
 
 
とっても幸せ
 
 
 
 
 
 
 
 
 
サヤさん…

本当にゴメンなさい…そしてありがとうございます

あなたがいなければ私、トレインと一緒にはいられなかった

あなたの存在は彼にとっても、私にとっても、すごく大きなものです

あなたの代わりって言うのもおかしい話しだけど…

あなたが愛した分まで、彼を愛していきたい

私の全てを賭けて

だから、見守っていてくれますか?

私たちやみんなを…

みんなの幸せを…
 
 
 
 
   …あなたの…
 
 
 
 
 
 
 
  …その優しさで…
 
 
 
 
 
 
 
 
    〜fin〜
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
あとがき
 
 
 
 
まずはゴメンなさい!これ実は昔あった誰かの小説をパクってアレンジしたものなんです。その小説を見てどうしても妄想が抜けなくて書いてしまって…
原作者さん、本当に申し訳ありません。

話しを変えて…、書いてて思ったんですがやっぱ全般的にキャラがみんな別人っぽいっすね。特にイヴとかイヴとかイヴとか…完璧別人です(汗)
喋り方とか難しいです…はい
あと話しを引き延ばし過ぎたところがマイナスかと…もう自分で何を考えてるのかわかんなくなってました。
そしてなんといっても文章力の無ささ…
まぁ書き終わったからいいや(自己満足)

とりあえず最後まで見てくれた皆様には感謝っす!ありがとうございました!

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