12/24の日記
02：00
《雨は夜更け過ぎに…》
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勢い込んで、恋次にXmasの招待状を渡せば、困った顔をした。
なんだよ、嬉しくないのかよ…とガックリすれば、恋次から一枚のカードを手渡された。
同じ日付の同じ時間の…別の場所。
秘密にして驚かせようとしたけど、違う意味で逆にビックリした。
「これ…」
「だなぁ…」
「重なった？」
「みたいだな」
「……あいたぁ…」
「慣れねぇ事は、するモンじゃねぇ…て事か？」
「どうする？」
「俺は、どっちでもいい」
「だってさ…」
結局決めかねて、時間ばかりが過ぎていく。
やっぱ、秘密にしてたんが致命的だったなぁ…。
『俺らに内緒事はいかんと言う事か…？』と恋次が言うから『そうなんだろうな…』なんて曖昧に笑って…、ちょっとガッカリ。
『折角だから、外に出よう』と、肩を叩かれて、今…華やかなイルミネーションの中にいる。
回りから聞こえてくるのは定番の音楽で、世の中は毎年同じ事を繰り返してるんだろうけど、俺達には二度目のXmasで…二人きりは初めてで…。
『さて…Xmasを味わうか…』なんて恋次が言うから、俺達もXmasに浮かれるその他大勢に紛れ込んだ…。
当たり前のようにケーキを買って、発泡酒の缶を片手にそぞろ歩き。
回りの騒がしさにロマンチックの欠片もないけど、恋次と二人だから…それもいいか。
「なぁ…、やっぱホテルとかの方が良かった？」
「なんで…？」
「一応…ほら、恋人同士だから…さ」
「綺麗な夜景に、ムードのあるBGM？」
「そうそう」
想像してみた…。恋次と二人、夜景を見ながらシャンパンを飲んで…、こんなのもたまにはいいな…などと思っていたら。
爆笑された。
「なんだよ!!」
「似合わねぇ～」
「えぇ～?!」
「俺らは、どう考えてみてもコタツにどてらだろ」
「シャンパンは？」
「ねぇな」
「恋次ぃ」
「一護、俺もXmasぐらいは、そんなんあってもいいかと思って、気張って準備したけどな」
「うん」
「例えばそれが現実になったとしても、多分俺は…楽しくはなかったと思う。
俺ららしいXmasってのは…別モンだし…なにも特別じゃない」
「でもさ…」
「一護は、そんなXmasがしたかったのか？」
そう言われると…違う気がする。
「偶然出逢って、好きになって…、一緒に暮らして…。俺にとっては、毎日がXmasみたいなモンだ」
「恋次…」
「愛した奴が隣りにいて…、それだけでいい」
「うん」
俺達は人混みの中で手を繋ぐと、どさくさに紛れて…
Kissをした。
Merry Xmas…。
二人を出逢わせてくれた、神様に感謝…。
ギャグで攻めた割りには、最後がこんなんで…。
でも、ほら…Xmasですから…(意味不明)
ホテルのXmasよりも、ムードよりも、二人が一緒にいる事が大事。
幸せなこれからを祈って…。
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