復活Novel
□一万打企画!
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「ふぅ……ひどい目に遭った……」
結局綱吉が帰宅したのは日も落ち切ったころだった。
雲雀は綱吉が浮気をしただの何だのと怒り狂うし,その怒りの原因が自分なこともあって収めることがなかなか困難だったためである。
それも落ち着けば,今度はその名の通り「風」のような風(フォン)は学校内を再び探検しだすし,それがまた雲雀に見つかって再び戦いが勃発してしまったのである。
それを止めるためにハイパーモードになりまでしたものだから,綱吉は体力的にも精神的にも消耗していた。
「全く…なんで俺がこんな目に。最近は調子を狂わされっ放しだよ」
綱吉は,極々普通の平凡な生活を求め,訳あってその実力を隠している。
特にバレてはいけないのはアルコバレーノの一人…綱吉の家庭教師を名乗る最強のヒットマンことリボーンだ。
綱吉の本性を知っているのは今のところ,さまざまな事情があってバレてしまい,そして本来の性格の綱吉の唯一の味方となってくれている雲雀と,母親である奈々くらいだである。
それ以外の人物を,綱吉は完全には信頼していない。
「今回は未来の平穏を取り戻すためには仕方ないけど……リボーンにはそろそろ堪忍袋の緒が切れそうだな。てか,アイツの印まだ貰ってないし………はあ,またしばらく恭弥さんに会えないジャン」
唯一の味方であると共に癒しである雲雀の存在は,綱吉の中では大きすぎる。
だからこそ,中身は違えど外があまりに雲雀に酷似してた風に,動揺させられたのだ。
「……まあ,結果的に恭弥さんと会えたしいっか。余計な疲労は味わったけど」
綱吉がそう心の中で踏ん切りをつけたところで,階下から奈々が呼ぶ声が聞こえた。