復活Novel

□天然vs天然?!
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今日も平和(?)な並盛中の平穏を崩したのは,一人の転校生であった。




「あー,彼女が転校生の松風亜由美さんだ。皆仲良くするように」
「みんなよろしく!仲良くしてくださいねっ」




並盛中学校のとあるクラスに,転校生がやってきた。
人好きするような可愛らしい容姿に,朗らかな態度。コロコロ鈴のような声で元気よく挨拶されれば,誰もが心を開くというものだ。

「よろしく!」
「あのさ,亜由美ちゃんって呼んでもいい?」
「呼び捨てでいいよ」
「なあなあ,どこから来たんだ?」

転校生が来ると,この好奇心旺盛な世代の生徒たちは積極的に質問する。
もはや彼女の周りには人また人の集団が出来上がっていた。
しかし転校生である彼女は全く物おじした態度も見せずににっこりと笑って,それぞれの質問に答えていく。

「隣町の黒曜から…ほら,割と前に事件があったでしょう?あれをお母さんとお父さんが恐れて,あんなことをするような人たちと一緒の学校にはいられないからって……ほら,ここはその事件を解決した風紀委員さんたちもいるし!」
「「「…………」」」
「?どうしたの??」

少女の一言に固まる生徒たち。
だってそうだろう。確かに彼らはこの学校の風紀を守るためにいる委員だが,実際のところ味方とは言い切れない人物なのであるから。

「あのさ……この学校で生活するのに,絶対に覚えとかなきゃいけないことってのがあるんだ」
「覚えとかなきゃいけないこと?」
「ていうか,注意することよね…」
「さっき言ってた風紀委員……あの人たちには,絶対関わらないこと。それと,その人たちの前では二人以上で行動しないこと」
「は?」
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