その他コラボ小説

□REBORN×まるマコラボ!
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………ぼんっ!!


「ふう………どうやら飛んで来れたみたいだね」


雲雀が危なげなく足をついたのは,どこかの建物の中だった。あたりは暗く,自分の手すら見えないくらいの暗闇で,しかし臭いからそこが酒蔵のようであることを何となく感じる。

と,雲雀の近くで人の気配がした。
雲雀はそれに笑みを緩やかに浮かべる。


「………綱吉かい?」

「やっぱり恭弥さんでしたね……変な弾にひっかかったのは,骸ですか?」

「そうだよ。小さい幼児になって,全然呂律が回ってなかった」

「あはは!骸もそれじゃあ屈辱でしょうねっ」

「帰ったら,からかってやりなよ。それより……そろそろ君の顔が見たいな」


雲雀は己の雲のボンゴレリングに炎をともす。すると,当たりはその炎で明るくなり,深みのある紫の,しかし明るい不思議な空間となった。
そこで,雲雀の方をしっかり向いて優雅な笑みを浮かべる綱吉の姿もあらわになる。……それは,普段演技で「ダメツナ」として表わしている笑顔とは違う美しいもので,それは綱吉本来の姿が持つものだ。


「さて……どうやらここは酒蔵みたいですけど,これからどうしましょうかね?」

「なんでこんなとこに出たかは分からないけど,取りあえず出たほうがいいんじゃない?ここでじっとしていてもつまらないだけだし,制限時間があるならやりたいことやらないとね」

「恭弥さんは強い相手と戦たいだけでしょうが……」

「だって,並盛やマフィア関係じゃ君以外て合わせできる相手いないんだもの。異世界なら,また特殊な人間もいそうじゃない?」

「まあ……ドキドキしてないって言ったらウソですけど。ここなら自分を出しても問題ないですしね」

「うん,僕もそれは嬉しい」


雲雀は優しい顔で綱吉に微笑む。普段こっそり会っているだけなので,堂々とできるのは彼も嬉しのだろう。綱吉はほんのりと頬を赤く染める。
素でばかっぷるモードに入った二人であったが,せっかく来てしまったこの異世界で,時間までずっと酒蔵にいるというのも中々シュールすぎてちょっと嫌だ。
外は何やらすこし賑やかすぎるきらいもしないでもなかったが,この機会だからと,綱吉に腕をひかれて雲雀も外に出ることを決意する。

真っ暗闇の中だったが,周りの無機物の気配や慣れてきた夜目を生かして一つの扉に辿りついた。そこに耳を当ててみれば,どうやら面しているのは路地裏のようで。


「……どうですか?恭弥さん」

「問題ないよ。誰もいない……気配も感じられないね」


とりあえずここがどこか分からないままで,人の前に姿を現すのは危険だと思ったのだ。
綱吉と雲雀は周りの気配を慎重に探りながら酒蔵の外に出る。外は昼間らしく,真っ暗闇から外に出たことで少しばかり眩しかったが,二人はすぐにそれに慣れるとあたりを見回した。



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