その他コラボ小説

□REBORN×SEEDコラボ!
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「…ヒバリ?」

彼はその呼びかけに全く反応することなく,ゆっくりと,しかししっかりとした足取りでリボーンに近づいていく。そして,リボーンが雲雀に向かって口を開く前に……例の銃弾が入った銃を奪った。
予想外の事態に,誰もが目を見開く。リボーンに限っては,油断していた自分に向かって舌打ちをしていた。その銃がゆっくりと構えられ…向けられた先は……

「…は?」
「…あとはよろしく頼んだよ,赤ん坊。もとはと言えば君のせいなんだからね」

捨て台詞を残した雲雀は,自分に向かって銃弾を放った。それが当たると共に,またあたりを白い煙がつつみ……雲雀の姿は消える。それを見ていた獄寺・山本・いつの間にかクロームと交代していた骸がリボーンに詰め寄った。

「り,リボーンさん!俺もどうか十代目のもとに飛ばして下さい!!」
「雲雀にだけ任せてられるかよっ,あいつが一番人を幸せにすることに遠そうだし…!」
「鳥頭だけが綱吉君と同じ空間にいるなんて虫唾が走ります!早く僕もそこへ!!」
「お,俺っち嫌だもんね…」
「うむ,そう何人もいけばいいというものではなかろう」

詰め寄る彼らに対して,良く事態の分からないランボと了平は冷静であった。リボーンは懐に手を入れると,そこから銃弾を三つほど取り出す。

「残りの弾はこれだけだ。ちょうど三つだな。んじゃま,お前らが今回は行ってこい」
「はいっ!」
「必ずツナは連れ戻してくるのなー!」
「早くなさいアルコバレーノ!小鳥よりも先に綱吉君に合流したいんですからっ」
「はいはい」

タン,タン,ターーン!

ボボンッ!!!

銃弾と共にすぐ表れた煙が消えたころには,その場には3人はいなくなっていたのだった……。










………ところ変わって,ここは宇宙。
突拍子もないといわれそうだが事実,ここは宇宙空間である。
そして,この世界は今,全世界を巻き込んだ宇宙戦争が繰り広げられていた。そんな中,片軍の主戦力となっている戦艦がとある地点を通過しようとしていた。
その戦艦の中をのぞいてみる事にしよう。


「おーい坊主!調子はどうだー?」
「……もうすぐOSの調整も終わります」


「坊主」と呼ばれた少年の名は,キラ・ヤマトという。
この戦争は,ナチュラルという人種とコーディネーターと呼ばれる人種の違いが確執を生みだし,より優れているが数の少ない遺伝子を操作することで生まれてきたコーディネーターと,数は多いが能力的にはどうしても劣ってしまうナチュラルの間の亀裂が深まったことでどんどん激化しているのだ。
この少年もコーディネーターでありながらナチュラルが属する「地球軍」に半ば強制的に引き込まれる形になって,MSという戦闘兵器を操るパイロットに仕立て上げられてしまったのである。
こうして戦いから逃れられなくなってしまった彼は,結果的にこの状況に馴らされることになった。
日々,MSの整備をして戦いにでることの繰り返し。
しかし,それに慣れることはない。

「………僕はいつまでこんなことを続けるんだろう。いつまで君と戦い続けるのかな……アスラン」

ぽつりと,本当に小さく呟くキラ。その声が誰かに届くことはない。
ふう,と諦めのような溜息をつくと,したくもない整備を終えて凝り固まった肩をほぐしながら機体から降りようとした。…………その瞬間のことだった。



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