???

□かわいこちゃん出ておいで
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「なぁ邵可、随分とかわいいの抱え込んでるんじゃん。味見させて?」

開口一番そう放った来訪者に、開けたばかりの門をピシャリと閉めた邸の主、紅邵可は。
そのまま背を向け来た道を戻る。



「なあ、いいだろぅ。僕にもさ〜」

ペロリと赤い舌で唇を舐めているその者は、
ピシャリと門は閉められているにもかかわらず、真横に平行し歩くものだら、邵可は眉を少しばかり寄せ、


『何しに来たんだ子猫ちゃん』

帰れと言わんばかりにそういい放った。



「えー。だからー、隠しても無駄だから。かわいい子囲ってんの僕知ってるしー。イテッ」



語尾の伸びきったその言葉使いに、邵可は無言で彼の顔面を掌底で突いた。

痛いよ邵可。随分なご挨拶じゃないか。
そうぶつぶつ言いながらも、二人して建物の中へと向かっているところだった。



コン…ガダ…


使用人が小口を開け帰って来たよう。


ニィ――


後ろを振り向かずして、口角を上げた男に。


『静蘭のことか』

短く嘆息し。後ろを振り向きおかえりといつもの顔で家人を迎えた。




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