連載『いつかマた!』(旧)
□『夢の中で』 9
1ページ/1ページ
ずうっと、夢を見ていた。
果てしなく続く夢、俺はそこに住んでいるんじゃないか?と思える程、
はっきりしている。
スザナ・ジュリアさん・・・・・では無いが、別の姿をしている。
姿も声も違うのに、話をしている相手がコンラッドだとわかる。
もっと昔、別の人間として生きて居た頃の俺とあいつの姿、こんなに長い付き合い
だったんだ。
長い過去への時間の、一場面だとわかる。
俺を呼ぶ声して、場面が変わる。
『もう、止めたら?つらいだろう?そんなに、がんばる必要はないんだよ。』
村田?あぁ〜やっぱり、今が初めての出会いじゃないんだな。
今の俺じゃない、どこかの時間の俺と話をしている。
『つらいけど、続けるよ。<あれ>は必要だからね。
俺にしか、扱えないし。他の者にやらせると暴走しそうだしね。』
深い山、誰も近寄る事も出来ない山奥にある、近未来的な建物。
地球にも、眞魔国のあるこの星にも、見たことの無い建物。
4000年?もっと昔の出来事だとわかる。
<あれ>は、<それ>の事だ。固有名はあるが、地球の言葉にも
眞魔国の言葉にも、翻訳出来ないのだ。
何故?今になって、再び<それ>が、現れたのかわからない。
正しい使い方を知らない者達に、扱えるわけがない。
はるか昔の俺が関わったからこそ、現在の俺が動く。
はるか昔からの計画。成功させる。
夢は様々の世界に生きる俺と、知っている者達との場面を見せる。
現在だけじゃ無い、先へと続く未来も出会う。
終わる事の無い夢の中に、俺は居た。