連載『いつかマた!』(旧)
□『嵐』 5
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どしゃぶりの雨、どうやら休んでいる暇は無いらしい。
ユーリとヴォルフラムと警備を1名残し、食事もそこそこに、
現場に向かう。
ヨザックは、出発前にコンラッドに心の中にある不安を訴えた。
「陛下は何か別の事を考えているように見える。隊長は残った方がいい。」
「隊長の俺やお前が行かない訳に行かないだろう。
俺もヴォルフラムも、もやもやしてる。でも、どうにもならない。
それに陛下の命令は絶対だ。」
現場は、危険な兆候は無いと報告されていたのに一転して、怪しくなっていた。
ユーリを残してきて良かった。今夜は徹夜になるだろう。
地の魔族と水の魔族が、魔術をかけ始める。
魔術の施された場所から、作業を始める。
「陛下、がっかりしますね。見たがってたからね。」
まさか、連れて来なかったから、あんな事になるなんて。
誰も予測出来なかった。