真田主従

□貴方の1番
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「……」

佐助は幸村が団子を頬張る姿を眺めていた。
いつものことながら、本当に美味しそうに食べるな、と。

そこで浮かび上がったひとつの疑問。


「ねぇ旦那、団子と俺様、どっちが大事なの?」


幸村は団子ばかり食べているので、もしかすると自分より団子の方が好きなのではないかと心配になった。

幸村は一旦食べるのをやめ、口を開いた。


「うむ…団子だ」

「……え?」


一瞬、いや、数秒間、佐助は固まった。

(いくらなんでもそりゃないっしょ!!まさか嘘だよね!?)

佐助が石と化していると、幸村が食べかけの団子を口に運んだ。


「……」

「……」

「………」


長い沈黙。

(え?マジなの?嘘だと言ってぇぇぇぇ!!!)


「嘘でござる」

「……」

「ほんひ(本気)に、したか?」

「…冗談に聞こえなかったんですけど」


もぐもぐと口を動かしながら話す幸村。
本当なら団子食べるのやめてくれないかなぁと思う佐助。


「もちろん、お前が1番だ、佐助!」

「旦那ぁ…」


笑顔で1番だと言う幸村に、佐助は胸がきゅんとなった。

(今のは、団子と比べた俺様が悪かったよ。ていうか、俺様団子に嫉妬してた!?)
と、佐助が思った直後である。



「あっ、1番はお館様でござった」

「…………」

「お館様こそ、某にとって最も尊敬すべき……」

佐助の耳にはそれ以上何も入ってこなかった。


(大将ォォォォォォ!!!)


佐助はその場に崩れ落ちた。







(俺様泣きそう…)



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お粗末さまでした…
多分幸村は狙ってます。

ていうか何ですかね、コレ


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