小説

□僕の理想
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今日は天気もいいので秀吉は庭を散歩していた。

するとどこからか秀吉を呼ぶ声が聞こえるではないか。


「ここにいたのかい、秀吉!?探したよ!!」


竹中半兵衛だ。


「そんなに急いでどうした、半兵衛」


秀吉は珍しいと思いながらも半兵衛の話しを聞いていた。


「秀吉に聞きたいことがあってね」

「戦策のことか?」

「いや」


秀吉は半兵衛のことだから次の策でも考えてるんじゃないかと思ったが、どうやらそうではないらしい。


「ではなんだ?」


半兵衛は息を大きく吸うと一気にいい放った。


「…どうしたらそんなに大きくなれるんだい!?僕は何をしたらいい!?教えてくれ秀吉ィィ!!!」


半兵衛がこんなにも取り乱すとはさすがの秀吉もビックリだ。


「どうしたというのだ、半兵衛!?落ち着いて話せ」

「…実は…今日侍女達の話しを聞いてしまったんだ」



〜半兵衛回想〜


侍女達が僕の服と秀吉の人間にしてはでかすぎる服を洗っていた。


『秀吉様の服は大きくて洗うの大変よ』


それはもっともなことだろう。

秀吉の服は2人がかりでなくては洗えない。


『それに比べて半兵衛様のは普通で楽よね』


そう…それに比べて僕のは一般的。


『でもあの大きさの違いが半兵衛様の可愛いさを引き立たせるのよ!!』


それは当たり前のことさ!!

全ては僕の策どお…じゃなかった…僕も…僕も秀吉みたいに…


〜半兵衛回想終了〜



半兵衛は最後が無理やり感のある回想が終わるとぎゅっと握り拳を作った。


「確かに僕は可愛い!!!しかし男として可愛いと言われるのはどうなんだい!?僕は秀吉と同等になりたいんだ!!」


さりげなくナルシスト発言をしているところはツッコまないでおこう。


「半兵衛よ…それは個性という「そうか…バナナか!?バナナを食べればいいんだね、秀吉!!」」


秀吉がなんかいいことを言おうとしていたところを遮って、半兵衛は何故かバナナで全てを解決した。


「早速今日から3食バナナにするよ!!」

「………」


秀吉は言いたいことだけ言って走り去って行く半兵衛を黙って見つめていた。










(秀吉は僕の手本だよ!!)

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