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□ずっと
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俺は今大河と夜道を歩いている。
消えかかった街灯のぼんやりした光に、道を明けてもらいながら。
しかも11時だ。軽く寒いぞ。こりゃ・・・
大河にもちゃんと上を着せて出てくるんだったな。風邪ひいちまうかもな。
まぁなぜこんな状況かって?
大河が
「なんだかあたしアイス食べたい。竜児、買いに行くわよ。」
なんて急に言い出したからだ。
(こいつのわがままにはもう慣れたがな。)
なんて思ってると
「ねぇ、竜児。アイス何にしたらいいと思う?」
「なんでもいいんじゃねえか?」
「なによ。その適当な答え方は。犬のくせに。駄犬。」
言いたいこと言ってくれるな(-_-;)
「イチゴがいいんじゃねえのか?お前いつもいちごミルク飲んでるし。」
「!そうね。そうしよ。」
・・・・
また無言になりすたすた目的地に向かい歩く大河。少し後ろをついてくおれ。
コンビニに着き、アイスを買い、また来た道を帰る。
やっぱり荷物を持たされている。アイスぐらいいいがな。
「ねぇ竜児。あんたはさ、あたしから離れないでいてくれる?」
急に立ち止まり、前を向いたまま聞いてきた。
「あ、あぁ。」
少し驚いて声が上ずっちまった。
「あたしさ、竜児の作る料理が好き。洗濯してくれた洗濯物のにおいが好き。」
「でもね。それ以前に、竜児あんたが好き。あんたがそばにいるとこれでもかってほど落ち着く。世界でいちばん」
「!だ、だから///駄犬は駄犬らしくあたしのそばにいなさいってことよ!!///」
「・・・クスッ。そうだな。そうさせてもらうよ。」
「ず、ずっとよ///」
俺はどうしてだろう。
どんなわがまま言われても、どんなに罵られてもこいつになら許せる。
Мとか、そんなんじゃない。俺にもわからないけど、そんなんじゃない。でもわかる気がする。
俺はそっと、そっと大河の隣に並んだ
「あぁ。ずっと、な」
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